県は今年度から、不登校の子どもや保護者への相談支援と居場所づくりに取り組むフリースクールなどの民間法人を補助する事業を始める。文部科学省の調査によると、県内では不登校の子どもの4割近くが学習支援や医療など専門的な支援を受けておらず、県は相談しやすい環境に向けた整備を進め、適切な支援につなげたい考えだ。(生田ちひろ)
相談や居場所作り アドバイザー派遣も
「不登校等の子ども相談支援強化事業」で、複数の市町で子どもが在籍する学校と連携して、相談支援と居場所づくりを週1回ずつ以上行う法人が対象。子どもや保護者からの「学校に行けない」「進路が不安」といった相談に、社会福祉士や公認心理師ら有資格者が応じることを想定しており、1法人に150万円まで補助する。自宅から出られない子どももいることから、自宅に出向いたり、送迎したりする場合は別途、最大50万円を補助する。
また、実施法人には「外部アドバイザー」として県のスクールソーシャルワーカーを年2回程度派遣。学校のほか、医療や福祉機関、教育支援センターなど専門機関との連携方法などを助言する。
文科省が毎年行っている「問題行動・不登校調査」では、県内における不登校の児童生徒数は2024年度に5375人となり、過去最多を更新。うち37・2%にあたる1997人が、学校内外で専門的な相談や指導を受けていなかった。

そこで、県は24年度に改定した「しがの学びと居場所の保障プラン」で、こうした子どもをゼロにする目標を掲げた。25年度からはフリースクールなどの利用料を補助する市町に対し、子ども1人あたり月5000円を上限に支給するようにした。この結果、利用料補助を実施している市町は24年度の草津や大津、彦根など11市町から、25年度には全19市町に広がった。
県は今年度からの支援強化事業で、法人側の取り組みをサポートすることで子どもらの相談の間口を広げ、フリースクールや専門機関につながる機会を増やす狙いで、30法人の参画を見込んでいる。県子どもの育ち学び支援課は「子どもや保護者が孤立していると、必要な支援が受けられない。相談支援を強化し、安心して学び成長できる環境を整えたい」としている。