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球児寄り添うアスリート食 できたて提供 

球児寄り添うアスリート食 できたて提供 

 

球児寄り添うアスリート食 できたて提供 
食事を終えた近江の選手と談笑する川岸さん(右)(彦根市で)

 第98回選抜高校野球大会に出場した近江や智弁学園(奈良)などで、野球部員の食事をサポートする男性がいる。給食やレストラン運営などを手がける「ベストパルス」(守山市)の社長・川岸隆二さん(53)だ。選手らが必要とする栄養を満たした「アスリート食」を提供し、部員の悩み相談にも乗る。(香山優真、児玉奏子)

 3月上旬の夕方、彦根市にある近江の食堂では、野球部やサッカー部など寮生活を送る生徒約10人が、ほかほかの 油淋鶏ユーリンチー 定食をかきこんでいた。川岸さんは「どんどん食べて」と目を細める。

 別の給食会社の社員として、14年前から近江の寮生に食事を提供していた。そこで見たのは、高校生活を野球やサッカーに打ち込む姿だ。「楽しみは食事くらいだろう。少しでも力になりたい」と会社を設立。2016年から寮生の食事提供を委託された。

 アスリート食にこだわる。管理栄養士で民間資格「スポーツフードアドバイザー」も持つ社員が献立を考案。野球選手を基準にたんぱく質・炭水化物・脂質のバランスを調整している。

 何よりも大切なのは「食べたくなるような工夫」だという。栄養バランスやカロリー調整は完食を前提にしているからだ。

 調理は学校のキッチンで行って「できたて」を出す。ビタミン入りの「サプリ米」を使って、野菜で栄養を補う。

 食事の後は消灯時間の午後9時まで生徒たちの相談相手も務める。

 杉本将吾主将は昨夏、主将に任命されると重圧で食が細くなった。川岸さんが「やせたやろ」と声をかけると杉本主将は苦笑い。「少しずつ増やしていこう。最初は朝食から」とアドバイス。徐々に食欲が戻り、今は当時よりも10キロ増となった。杉本主将は「少しずつ増やせばいい、と寄り添ってくれた」と話す。

 智弁学園の寮には、昨秋から、関連会社の「グランディール」が入って3食の面倒をみている。提供時間を野球部の都合に合わせる方針で、試合で早朝から出かける場合は、間に合うように朝食を用意する。

 高校時代は荒れていたという川岸さんは、球児のひたむきさにひかれた。「悔いのない3年間を送れるよう食生活をサポートしたい」と話す。

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