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コンクリ製掩体保存探る 

コンクリ製掩体保存探る 

東近江市が調査本格化 

老朽化で一部崩落 

 東近江市は今年度から、布引丘陵に造られた、戦時中に戦闘機を隠したり、米軍の攻撃から守ったりするための軍事用格納施設「 掩体えんたい 」の調査を本格化させる。これまでの市の調査で判明した17基のうちコンクリート製の覆いを備えた箇所を対象に、今年度は1基の現況を調べ、戦争を語り継ぐ貴重な遺跡として保存・活用方法を探る。(中村総一郎)

コンクリ製掩体保存探る 
戦闘機を覆い隠すためのコンクリート製屋根がある掩体(2025年3月、東近江市で)

 掩体は太平洋戦争末期、本土決戦に備えて全国で造られた。東近江市では、沖野ヶ原一帯に旧陸軍八日市飛行場があり、駐屯していた部隊の航空機を隠したとされる。

 市のこれまでの調査では、飛行場の南側、布引丘陵の裾野で、さまざまな規模の17基が見つかっている。約2キロ・メートルの範囲に大きく3か所に分かれて並び、屋根のようなドーム型の覆いがコンクリートで造られたものが2基あり、そのほかは土製などだった。

 市はコンクリート製掩体のうち、まずは遊歩道沿いにある「4号掩体」(最大幅約36メートル、奥行き約22メートル、間口24メートル)を詳しく測量する。構造や老朽化の程度、コンクリート部の強度なども調べる。関連経費として80万円を今年度予算に計上した。もう1基については来年度にも調査をする。

 調査を担当する杉浦隆支・市埋蔵文化財センター所長は「貴重な戦争遺跡である掩体を保存するための調査。老朽化し、一部で崩落も進んでおり、どういう方法で保存ができるのかを検討したい」と話す。

 今回は、市教育委員会が実施した2007~09年以来の調査となる。市は17年に策定した東近江市歴史文化基本構想で、掩体群を「陸軍八日市飛行場と近代化遺産」に位置づけ、保存・活用に取り組むとしていた。

 市によると、全国で約100基超のコンクリート製掩体が残っており、県内では唯一、市に現存する。近隣では、大阪府八尾市、三重県鈴鹿市に残っているという。

 前回の調査を担当し、布引掩体群に詳しい嶋田直人・市博物館振興課長は「陸軍八日市飛行場があったことを示す痕跡でもある」と重要性を説き、「地権者の高齢化も進んでおり、当時の体験や記憶とともに掩体の調査を急ぐ必要がある」と指摘している。

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[紹介元] YOMIURI ONLINE コンクリ製掩体保存探る 

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